ヒルトンアメックスプレミアムで泊まるウォルドーフ・アストリア大阪。年会費66,000円の価値はあるか

ヒルトンアメックスプレミアムカードを持っている。年会費は66,000円。「高いな」と思いながらも更新し続けているのは、無料宿泊特典が使えるからだ。今回はその特典を使って、ウォルドーフ・アストリア大阪に1泊2日で泊まってきた。 入口まで迷った まず正直に書いておくと、入口がわからなかった。 ウォルドーフ・アストリア大阪は、グランフロント大阪のすぐそばにある。駅から近いはずなのに、どこから入ればいいのかがわからない。地下からつながっているのか、地上から入るのか。案内表示を探しながらうろうろして、結局2階通路から行き、エレベーターに2回乗って、1階から入場。 ホテルの入口は、わかる人にはわかる、という感じの場所にある。初めて行く人は、事前に調べておくことをおすすめする。 チェックインして、まずプールへ 部屋に荷物を置いて、すぐにプールを見に行った。 ウォルドーフ・アストリア大阪のプールは、高層階にある屋内プールだ。大都市の真ん中に、こんな空間があるのかと思う。初めて見たときは少し感動した。 ただ、午後の早い時間はやはり混んでいた。チェアはほぼ埋まっていて、空いているのが1つしかなかった。せっかくゆったりしたかったのに、これでは落ち着かない。 スタッフの方に「空いている時間帯はいつですか?」と聞いてみた。すると「17時頃と朝食の時間は比較的空いています。夕食の時間帯に皆さんレストランへ行かれるので、その時間がねらい目です」と教えてくれた。なるほど、と思った。使う側もちゃんと聞けば、ホテルをうまく使いこなせる。 夕食は阪急百貨店のイタリアンへ ホテルのレストランではなく、少し歩いて阪急百貨店のイタリアンに行った。 正直なところ、あまり期待していなかった。百貨店のレストランというイメージで、可もなく不可もなくかな、と思っていたからだ。ところが、これが意外と美味しかった。 ピザと生ハムが特によかった。ついつい食べすぎてしまって、翌朝の胃がちょっと重かったくらいだ。 食べながら、ふと遠くのテーブルに目が行った。シニアのマダムが、1人でゆったりと食事をしていた。ワインを傾けて、本を読みながら。堂々としていて、とてもかっこよかった。 私の母は、1人では外食をしない。誰かと一緒でないと食べに行けない、という人だ。そのことを思い出して、あのマダムのような歳の重ね方をしたいな、と少し思った。 食べログにレビューを書いて投稿したら、思いの外「いいね」がついた。何気なく書いた感想が、誰かの参考になっているのかもしれない。 朝食は2ヶ所から選べる 翌朝、朝食は2つの会場から選べた。 1つは眺めのいいレストラン。窓の外に大阪の街が広がっていて、景色は抜群だ。ただ、料理の種類は少なめだった。もう1つは大きいメインの会場。こちらは種類が豊富で、ビュッフェも充実していた。 私は和食をオーダーした。ご飯、焼き魚、味噌汁、小鉢。シンプルだが、丁寧に作られている感じがした。 「ほうじ茶をいただけますか」とお願いしたところ、スタッフの方が「少々お待ちください」と言って、別のレストランからわざわざ持ってきてくれた。そういう小さな対応が、ラグジュアリーホテルらしいな、と思う。 ゴールド会員になると、朝食のメニューが増えるらしい。ステータスがあると、選択肢も広がる。ヒルトンのポイントやランクを地道に積み上げる意味があると実感した。 翌朝のプールが最高だった 前日に教えてもらったことをちゃんと生かして、翌朝プールに行った。 空いていた。貸切に近い状態で、ゆっくり泳げた。大都会の真ん中で、朝からプール。これはなかなかできない体験だ。窓の外には大阪の街が広がっていて、「贅沢だな」とシンプルに思った。 夕方は人が多くてうまく使えなかったけれど、朝イチに使えば十分すぎるくらいだった。 夫が気づいたこと 夫はホテルに泊まると、ベッドのことをよく言う。今回も「このベッド、いい」と言っていた。フロントスタッフに聞いてみたら、すぐには答えられず、どこかへ問い合わせてくれた。しばらくしてシモンズだとわかった。 そこで気づいたのだが、ラグジュアリーホテルは、家具や寝具も一流のものを使っている。マットレス1つとっても、普段なかなか試せないような高級品が置いてある。泊まることで、そういう「いいもの」を体験できるというのは、思っていた以上に価値があることだと思った。次にベッドやマットレスを買い替えるときの参考にもなる。 レイトチェックアウトで最後まで満喫 チェックアウトのとき、レイトチェックアウトをリクエストした。 快く対応してもらえて、通常より少しだけ遅い時間まで部屋を使えた。おかげで、朝食後もゆっくり部屋でくつろいで、最後の最後まで滞在を楽しめた。ホテルステイは、こういう小さなリクエストをしてみることも大事だと思う。 年会費66,000円、また更新するか 帰り道、ぼんやり考えた。このカード、来年も更新するかどうか。 無料宿泊特典で今回のような滞在ができた。もしこの1泊を定価で払っていたら、軽く10万円は超えていただろう。特典の価値だけで考えれば、年会費は十分に回収できている。 ただ、年間66,000円という金額は、やはり大きい。毎年、更新のたびに迷う。 でも来年もたぶん、更新すると思う。こういう体験が、また1回できるなら。そう思わせてくれるホテルだった。

April 21, 2026 · irofull

編み物を始めたら、心が整った話。祖母から受け継いだ、同じことの繰り返しの豊かさ

編み物をするようになって、何年か経つ。始める前は、こんなに長く続くとは思っていなかった。 編み物を始めたきっかけ 祖母が、編み物をする人だった。 子どもの頃、ベストを編んでもらったことがある。布団カバーも、祖母の手作りだった。当時はそれが特別なことだとは思っていなかったけれど、今になって思い返すと、あれはとても手のかかるものだったのだと気づく。時間と愛情が、一目一目に込められていた。 母も昔は編んでいた。若い頃の写真に、手編みのセーターを着た姿が残っている。でも今はもうやめてしまって、棒針もかぎ針も、どこかにしまわれたままだ。 私が編み物を始めたのは、以前住んでいた街がきっかけだった。最寄り駅の近くに、おしゃれな毛糸屋さんがあった。ショーウィンドウに飾られた色とりどりの毛糸と、丁寧に編まれたサンプルに引き寄せられるように、ある日ふらりと入った。それが始まりだった。 そこで教室に通い始め、今は引っ越してしまったけれど、時折足を運んで教えてもらっている。 やってみて気づいたこと 編み物は、繰り返しだ。 編み始めと編み終わりに少し集中が必要なだけで、あとはひたすら同じことの繰り返しになる。棒針なら表目と裏目、かぎ針なら細編みや長編みを、ひたすら続ける。最初はそれが単調に感じるかもしれないと思っていた。でも実際にやってみると、まったく逆だった。 その繰り返しが、思いのほか心を整えてくれる。 ざわざわしているとき、頭の中がうるさいとき、手を動かしていると、少しずつ落ち着いていく。考えすぎていたことが、ほどけていくような感覚がある。祖母が毎日のように針を動かしていたのは、きっとそういうことだったのかもしれない、と今は思う。 できあがったときの喜びも、格別だ。世界にひとつだけの、自分だけのものができる。市販のものではなく、自分の手でつくったものを身につける感覚は、なかなか言葉にしにくいけれど、静かな満足感がある。 それから、色との出会いもある。毛糸屋さんに並ぶ糸は、日常ではなかなか手に取らないような色が揃っている。くすんだテラコッタ、深い森の緑、少し紫がかったグレー。編み物を始めてから、自分が選ぶ色の幅が広がった気がする。 もうひとつ、これは完全に個人的な感想なのだけれど、編み物をしている人にはいい人が多い。教室で出会う人も、糸を選んでいる隣のお客さんも、どこかおだやかで、人の話をちゃんと聞いてくれる人が多い。手を動かすことで、何かが育まれるのかもしれない。 そして、手編みのものを身につけていると、たまに気づいてくれる人がいる。こちらから「手編みなんです」と言う前に、あちらから「それ、手編みですか?」と声をかけてくれる人。そういう人は、決まってとてもいい人だ。これも個人的な法則だけれど、今のところ例外がない。 実は経済的でもある 編み物には、もうひとつ知られていない魅力がある。経済的なのだ。 毛糸はほどくことができる。編み直せる。着なくなったセーターも、毛糸に戻して別のものに生まれ変わらせることができる。 教えてくれているマダム先生は、実際にそれを実践している。長袖のセーターを、季節が変わったら半袖に。さらに暑くなったらノースリーブに。同じ糸が、形を変えながら長く使われる。はじめて聞いたとき、目から鱗だった。 ただ、そのためには先行投資の考え方が大事だ、とも教わった。安い糸は、何度もほどいたり編んだりしているうちに傷んでしまう。最初からトラディショナルで良質の糸を選ぶこと。それがマダム先生の変わらない教えだ。 確かに、良い糸は高い。でも長く使えて、ほどいて編み直せるなら、結果的には安上がりになる。そう考えると、納得がいく。 編み物が、私に教えてくれたこと 私にとって編み物は、心を整える時間だと思っている。 同じことの繰り返しの中に、静けさがある。できあがったものの中に、時間が積み重なっている。祖母が編んでくれたベストのことを、私は今でも覚えている。形はなくなっても、あの温かさは残っている。 私が今編んでいるものも、誰かの記憶の中に残るといい。そんなことを思いながら、今日も針を動かしている。 詳しい編み方や道具については、あみフル(近日公開予定)で書いていきます。乞うご期待!

April 21, 2026 · irofull